遺言書の検認 〜まずすべきことは?〜
■公正証書による遺言以外の場合には、遺言書の保管者は、相続の開始を知った後、遅滞なく、これを家庭裁判所に提出して、その検認を請求しなければなりません。(民法1004条)
■遺言書の提出を怠り、その検認を経ないで遺言を執行し、または家庭裁判所外においてその開封をした者は、5万円以下の過料に処されます。(民法1005条)
遺言書の執行 〜誰が執行するの?〜
(1)相続人
具体的な遺言の執行は、通常、相続人が行います。
※ただし、遺言執行者がいる場合には、相続人は相続財産の処分その他遺言の執行を妨げるべき行為が禁じられるので、これに違反した相続財産の処分は無効となります。
(2)遺言執行者
遺言により、または家庭裁判所の選任によって遺言執行者が就職することがあります。
※この場合、遺言執行者は相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を有することになります。(民法1012条2項)
費用 〜費用は誰が負担するの?〜
遺言の執行に関する費用は、相続財産の負担とされています。(民法1021条)
※つまり被相続人(亡くなった人)が残した財産の中から遺言の執行に要した費用が支払われ、残りを受遺者や法定相続人が相続していくことになるのです。